<Header>
<Author: 孟浩然>
<Title: 宿桐廬江寄廣陵舊遊>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 桐廬江に宿し、広陵の旧遊に寄す>
<BookPage: 52>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
山暝聞猿愁，
滄江急夜流。
風鳴兩岸葉，
月照一孤舟。
建德非吾土，
維揚憶舊遊。
還將兩行淚，
遙寄海西頭。
<End Poem>
<Translation>
山（やま）は暗（くら）く日暮（ひぐ）れの色（いろ）となって、猿（さる）の悲（かな）しいなき声（こえ）に耳（みみ）を澄（す）ませると、青（あお）い水（みず）の川（かわ）は、急流（きゅうりゅう）であって、夜闇（やあん）の中（なか）を、音高（おとたか）く、わが旅（たび）の愁（うれ）いをそそって流（なが）れる。風（かぜ）は両岸（りょうがん）の木（こ）の葉（は）を鳴（な）らして吹（ふ）き、月（つき）は、孤独（こどく）な旅人（たびびと）であるわが一（いっ）そうの小舟（こふね）を照（て）らしている。

この桐廬江（どうろこう）の上流（じょうりゅう）建徳（けんとく）の地（ち）はわが郷土（きょうど）ではない。今（いま）はただすでに別（わか）れて来（き）た維揚広陵（いようこうりょう）の地（ち）の旧友（きゅうゆう）を思（おも）うばかり。だからまた、ここでふたすじの涙（なみだ）の痕（あと）とも称（しょう）すべき、この一編（いっぺん）の詩（し）を、遥（はるか）か海西（かいせい）のほとり維揚（いよう）=広陵（こうりょう）の人（ひと）におくる次第（しだい）なのである。
<End Translation>